CONCEPT
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作品の前で会話が広がる風景を想って。
これは全部「愛」という字です。
真ん中と右側は私が書いた「愛」という漢字で
これらは私の想う「愛」の形であり、願いであり、祈りです。
「これ、なんて書いてあるの?」
私の作品を見た方は必ずこう言います。
読めそうで、読めない。
一般的に言う書道の上手な字ではないかもしれない
でもお花が咲いていたりピアスがついていたり
文字の中でリボンが踊っていたりする。
気になる。
作品の下にあるキャプション(詩)をみてみる。
「これ、愛という漢字なんだ・・・」
隣にいた友達と目を合わす、「へ~」となる。
「この詩を読んでわかった、この人の想う「愛」の「心」はお花なんだね」
思わず笑顔になる。
_______作品の前で誰かと誰かの会話のきっかけになる。
そしてそこに笑顔が生まれる。
私の作品は「コミュニケーション」を意識した作品なのです。
私の日常から生まれる「詩」その詩から描かれる「書」
人生そのものを常にブログで公開。
それが、作品になる。
何気ない日常の中から【詩】を描く。
それは女性特有の独特な世界。
そこから生まれる【文字】を選ぶ、そして【書】にしてゆく。
私は長くサービス業につきながら、書道の勉強をしてきました。
その中で学んだことは「お客様があるからこそ」という精神です。
お客様の笑顔があるとその日一日が本当に幸せに過ぎていました。
その経験から
作品においても私は【見てくださる方=お客様】を意識しないでは製作はできません。
その方々を想うと、自分自身が曖昧な状態での作品製作はできませんし
きれいごとだけではなく自分の弱さもや劣等感、悲しみ、苦しみも作品に素直に
綴っていくことが使命だとおもっています。
また、現代はSNSの発展から私自身がどういう人間なのか?ということも
見てくださる方は気になっていると想います。
どういう生活の中で、どういう作品を書いていくのか?
だから私は自分の日記(ブログ)を続けています。
全てではありませんが、ほとんど全ての自分の記録をWEBで公開することも
作品を発表する上で、その経緯を知ってもらえることだと想うので
大事なライフワークとして毎日続けていっています。
作品で人をHappyにしたい。
介護の経験を超えて、哀しみを乗り越えて
「がんばれ」じゃなくて「わかる」というメッセージ
想いを伝えることは容易ではありません。
しかし私がどういう経緯で作品を書いたかを伝えていただくこと
「なんでこの漢字のここにお花が咲いたのか?」
~ひとつの漢字の中に詰め込んだ想い~
これを語っていただくことで
大切な人に伝えられることがいっぱいあると想います。
私は作品で常に人をHappyにしたいと想っています。
26歳のときに最愛の祖母を介護の末に看取りました。
それはとても壮絶な出来事でしたが
今の私の財産です。
祖母を失った哀しみは今でも癒えることはありません。
けれど、同じ痛みをわかちあうことはできます。
哀しみを抱えた人に「がんばれ」なんて言えません。
私は作品の中で
自分のこの想いを描き続けることで
「この気持ちわかるな・・・」と想ってもらうことで
痛みを共有し、一緒に乗り越えていきたいと想っています。
それが私の想う、願うHappyです。
永田紗戀